2012年05月13日

その他のジャンル・その一冊目『京都美味ガイド』

行楽のシーズンです。私は京都の長岡京市に住んでいます。今日は京都グルメ店の美味ガイドを紹介します。京都への行楽の折には参考にしてください。

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(長岡天神・霧島ツツジ満開)

【本の特色】
1.著者一人が実際に足を運んで選んだ店です(著者は50歳前後の女性)。
2.料理のコース・目玉メニューなどがカラー写真で載っています。そして、値段・席数・休日・入店時間・禁煙可否・要予約などきめ細かく掲載。
3.女性の選んだ店だけに女性客も確かに多く、料理の見た目も考慮されています。
4.私がいくつかの店を訪れて九割方満足しました。
5.幅広いジャンルを渉猟(しょうりょう・歩きまわってさがし求めること)しています。
割烹・料亭、和食、お弁当、寿司、うどん、そば、フレンチ、イタリアン、洋食、牛肉、鶏肉、串、とんかつ、カレー、お好み焼き、中華・ロシア・韓国・タイ料理、
カフェ、バー、漬け物、食材、パン、和菓子。
6.店主の名前、修業歴、内部と雰囲気、料理の様子、創業など臨場感が感じられます。
7.三段階のおすすめガイドで275軒を網羅しています。
8.本はコンパクトで持ち運びにも便利です。

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【著書】『京都美味ガイド』(関谷江里(せきやえり)写真・文 淡交社 950円 ) 

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【私のお薦め店(本の中の)】
〔京都駅界隈〕
●京都和久傳(割烹・料亭):京都伊勢丹11階。上質な料理でコースは5250円~。開放的カウンターから京都の街が北山まで望める。お値打ち店。全55席。
●はしたて(和食):京都駅ビル・スバコ内3階。紫野和久傳による気楽な店。味は一流で素材は上質。コース「煖々(だんだん)」は3675円で先付け・お造り・鍋・ご飯・お菓子と値打ち。鯛の護摩味噌寿司1260円は人気。全席46席。
●ア・プ・プレ(フレンチ):東本願寺北側の築100年以上の町屋の店。カフェ風の店で女性シェフのつくるのは骨太の本格的フランス料理。コースは3200円。メイン料理が魚と肉の両方だと4200円と安価。女性シェフはフランスで修業を積んできた。帰りにはいつまでも見送ってくれるので、早く角を曲がった。全席18席
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〔四条烏丸周辺〕
●ぼて(串):中京区。一周およそ30種類がストップかけるまで全員同時に配られる。
具材がよく1800円食べ放題とは驚異的値打ち。家族的雰囲気に好感を持てる。
●イノダコーヒー本店:中京区:スタンダードはコーヒーは「アラビアの真珠」500円。
ガーデンや雰囲気ある旧館があり、京都を代表するコーヒー店。205席。
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〔御所南周辺〕
●トラットリア・サルティンバンコ(イタリアン):中京区。9種類の野菜をつかった前菜の盛り合わせは味よく美しく必食。食材産地がすべて明確。コース3900円(9種類野菜付き)~。シェフは口数は多くないが良心的な仕事をされる。その分時間をゆったりと。全席26席。
●岩さき(割烹・料亭):中京区。料理は季節感豊か、土鍋で炊きたてご飯もあり。ご主人は「高台寺和久傳」「祇園丸山」「柊屋 別館」など名店で修業した方で職人肌。女将さんはざっくばらん。半年前より初々しい娘さんも手伝い始めた。コース10000円~。
私には高いが値打ちは保障つき。友遠方より来たときには行きたい。全席12席。
●一保堂茶舗  嘉木(かぼく)(サロン和):中京区。御茶屋さんの中の喫茶店。抹茶、玉露、煎茶、ほうじ茶など入れ方も学べて、和菓子付き。お菓子付き500円前後。
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〔河原町通り周辺北〕
●味ほんざわ(和食):上京区。冬に間人(たいざ)蟹が食べられる。焼き蟹が特に美味しい。甲羅酒は注ぎ足しても旨みが出てきて堪能する。なぜ間人蟹が美味しいか? それは間人港は蟹の漁場が近く生のままで持ち帰れるからだそうです。一匹18000円は私には高く(間人蟹としてはチョウ安い)、一生に一度だと言い聞かせて食べる。
〔大徳寺周辺〕
●紫野和久傳 大徳寺店(割烹・料亭):北区。洗練した典座(てんぞ)料理(動物性食材を使わない)を食べさせてくれる。焼き物、蒸し物、揚げ物どれも美味しい。午前10時から6回設定されている。コース5250円のみ。一人の職人さんが1階の板場でつくり、2階のカウンター席まで料理を運び、話し相手もしてくれる。なんぼ下ごしらえをしていても、ものすごい修業です。全席10席。
〔御所西周辺〕
●虎屋菓寮 京都一条店(サロン・和):上京区。虎屋は1520年代京都で創業。庭を望めるガラス張りの壁面、外に川と蔵があり、気持ちのよいサロン。生菓子とお茶のセット1050円。お菓子の購入も可能。前後に御所への散歩もよし。
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【目次】
第一段階:まずはおすすめ、26軒。
       カウンター割烹を中心に、コース仕立てでいただくお店20軒と、フレンチ、イタリアン等の洋食と中華から厳選6軒。
第二段階:ぜひ訪れていただきたい、138軒。
       きわだって美味しい、楽しい、居心地がいい、ここだけ・・・の店紹介。
第三段階:まだまだあります、108軒。
       忘れてならない名店、生まれたての新店がまだまだあります。
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【著者】
1960年代前半大阪生まれ。学習院大学フランス文学科卒業。ソルボンヌ大学文明講座終了。出版社、広報の仕事などで25年間東京に暮らす。2006年から京都に移住。京都の食をテーマとした仕事に従事。

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本校の健康栄養コースの授業に、豊中市にある懐石料理店の「桜会(さくらえ)」の店主・満田健児さんが来てくれています。「桜会」は新日本料理としてとてもすばらしく、2012年版のミシュランガイドで二つ星になりました。

2012年05月10日

児童教育クラス(2年春組)の授業風景

今日の児童教育の授業には、宣真高等学校の副校長であります中川千津江先生に来ていただきました。中川先生は保育技術術検定の全国専門委員でもあられますし、本学園の先輩でもあります。

今日の授業は保育技術検定の概要と、その実習として絵本の読み方や切り絵の作り方やドラえもん折り紙など多岐にわたっての講義をしていただきました。

先生の話術と生徒の先輩であるとの親近感もあってか、非常に楽しく内容のある授業になりました。
以下その授業風景です。 

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(これからは保育園と幼稚園が一緒になって認定こども園になりますよ。)
(保育技術検定は音楽リズム、造形表現、言語表現、家庭看護の4技術があります。)
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(今日は造形表現の折り紙づくりをしましょう)
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(折り紙のトリができました。)
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(子どもはトリは生きてると思っています。)
(最後に寝るところまで、こどもに示してあげましょう。)
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(熱心に作業。)
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(幼児教育と健康栄養コ-スの主任、尾崎先生)
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(家庭科の竹中先生)
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(ドラえもんできました。)
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(私たちも)
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(それぞれの完成品)
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(全員できました。)
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(今日の作品)
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私は6年間樟蔭の制服を着ました。皆さんの制服が懐かしい。
皆さんの返事が気持ちいい。

2012年05月06日

第2回身体表現コース発表会、第6回吹奏楽部定期演奏会

連休に、第2回身体表現コース発表会、第6回吹奏楽部定期演奏会が東大阪市市民会館で行われました。私は感激しました。一つは吹奏楽部の変化に、一つは身体表現コースの上達振りにです。

私は、吹奏楽部の定期演奏会アンケートに、ステージドリルについて、「女子校らしい上品な演奏と動きでした。そこを一歩出て、自らが楽しんで演奏する。お客様に楽しんでもらう。の意識でするともっとすばらしくなる」と書きました。一日おいての身体表現コース発表会のオープニングでは見違える演奏と動きになっていました。あとの演技を元気づける雰囲気をつくってくれました。

身体表現の演技内容は、昨年に比べて上達振りが際だっていました。中学に身体表現コースを設けて2年で、充実を感じさせてくれました。会場満員の観客と一体となった発表会でした。顧問、コーチ、舞台監督、 関係された方々に感謝します(大阪ダンス&アクターズ専門学校・大阪スクールミュージック専門学校のご協力ありがとうございます) 。

以下その模様です。私の携帯からの撮影ではとても動きは追い切れませんので、その雰囲気のみです。

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(定期演奏会・5/3)
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(身体表現発表会・5/5・オープニングのステージドリル) 120505-3.jpg
(付属幼稚園児)
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(ポンポン・笑顔の中にも極めのある演技)  
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(ポンポン・お家芸の高速回転)
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(バトン・OGとの競演は妖艶さも演出)
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(昨年度はポンポン全国一位・バトンは全国三位)
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(美術・今年度の私学芸術祭のチケット表紙・献血ポスターでは知事賞)
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(高校2年月組の二人・はっきりして、落ち着いた司会進行)
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(新体操・動きのコラボレーション)
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(新体操・バレーへの挑戦・美しさを表現)
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(新体操・情熱大陸・表情と動きの豊かさを表現)
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(新体操・昨年度は岐阜の全国選抜大会に出場)
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(ソフトテニス・近畿大会は常連出場)
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(工芸・ステンドグラス作品ではいつも賞を獲得)
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(ダンス・花明かり・表現力が顕著な進歩)
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(ダンス・伝統の猫主義・動きの統一性と迫力が増す)
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(ダンスOG・プロを彷彿させる動き)
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(ダンス・長足の進歩があり、栄光ある伝統復活もまもなく)
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(書道・日展入賞者の指導の下に)
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(フィナーレ・舞台ショーのカーテンコールのようでした)

当日参加していただきました皆さま、わざにお運びいただきありがとうございました。

寄付を戴きました地域の方々、ご支援ありがとうございました。

樟蔭学園は益々内容のある、また生徒が充実した学校生活を送れる園にしていきます。
今後ともよろしくお願いいたします。

2012年04月30日

これからの世の中を考える・その五冊目『未来を予見する五つの法則』

今週末の陽気で、八重桜から牡丹に変わり、春から初夏に移る萌しが感じられました。
尖閣諸島を石原東京都が購入するニュースと、小沢一郎氏の政治規制法違反の地裁判決が無罪となったニュースが、政治勢力の移り変わりの兆しを告げています。

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(春到来)

現在、世界の各地でおこっている状況を判断すると、21世紀社会のパラダイムの転換点(兆し)が迫っているように思えてきます。

今回はパラダイムの変換点を予見した本の紹介です。

【著書】『未来を予見する5っの法則』(田坂広志(たさか ひろし)著 光文社 1,600円 ) 

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(春の空へ)

【その概要】
これからの時代、未来は予測できない。その理由は1.不連続(過去と断絶した不連続な変化、飛躍的な変化が起きる。) 2.非線形(社会の片隅の小さなゆらぎが、社会全体の巨大な変化を起こしてしまう。) 3.加速度(過去の十八年の変化が一年でおこる)が起きるからです。

だから、未来は「具体的な変化」を予測することはできない。しかし、「大局的な方向」を予見することはできる。水が、必ず、低きに流れていくように、「大局観」を働かせることによって、未来は予見することができる。

では、その「大局観」はいかに身につけることができるか。それは、世界の発展の「法則」を学ぶことです。世界がいかに変化し、発展し、進化していくかの、いくつかの「法則」を学ぶことです。

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(花吹雪)

では、なにによってその世界発展の「法則」を学ぶことができるか。「哲学」を学ぶことです。

「哲学」とは、世界の「本質」を洞察するもの。「法則」を洞察するもの。では、それはいかなる「哲学」か。「弁証法」です。

「弁証法」は、ヘーゲルの哲学だけでなく、西洋哲学においては、ソクラテスの「対話」、マルクスの「弁証法的唯物論」、サルトルの「実存主義」などに内包している。
また、東洋思想においても、仏教思想の根本「色即是空 空即是色」の言葉。道教の「陰、極まれば、陽。陽、極まれば、陰」の言葉。禅の公案の「矛盾との対峙」などに内包している。

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(来陽)

■弁証法は世界発展の「五つの法則」を教えている。

第1の法則:「螺旋的(らせんてき)プロセス」による発展の法則
   【世界はあたかも螺旋階段を登るように発展する。】
第2の法則:「否定の否定」による発展の法則
   【現在の「動き」は、必ず、将来「反転」する。】
第3の法則:「量から質への変化」による発展の法則
   【「量」が、一定の水準を超えると、「質」が、劇的に変化する。】
第4の法則:「対立物の相互浸透」による発展の法則
   【対立し、競っているもの同士は、互いに、似てくる。】
第5の法則:「矛盾の止揚」による発展の法則(止揚とは正、反、合のこと)
   【「矛盾」とは、世界発展の原動力である。】

●この内容については、自ら読んで確かめてください。
弁証法の5っの法則を踏まえて予見すると、パラダイムの転換が起きると著者は言っています。パラダイムとは「基本的な世界観や価値観」です。その転換が起きるといっています。ではどんな転換が。下記の「十二のパラダイムの転換」が、具体的な事例の転換です。

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(春の野)

■これから起こる「十二のパラダイム転換」
(1)「貨幣の経済」に対して、「善意の経済」が影響力を増していく。そして、新たな経済原理が生まれてくる【ウエブ2.0の変革】
(2)多くの消費者や生産者が、社会の変革とイノベ-ションのプロセスに参加するようになる【アマゾンの書評・ユーチューブ等】
(3)「政治」の分野だけでなく、「経済」と「文化」の分野でも、直接民主主義が実現する【政治はウェブを使った集合知・経済は自分の商品・文化はウェブによる公表】

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(本校のハナミズキ)
(4)言葉を使ったコミュニケ-ションではなく、言葉を使わないイメージ・コミュニケ-ションが広がっていく【ウェブに映像・音楽によるメッセージ】
(5)「考える」ことを重視する文化と、「感じる」ことを大切にする文化が融合していく【理性と感性の融合】
(6)誰もが、自分の中に眠るいくつもの才能を開花できる社会が到来する【趣味や学術・科学や技術・音楽や芸術・文学や詩作など】
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(本校リンゴの花)
(7)誰もが、自分の中に隠れている「複数の人格」を表現できる「脱ペルソナ社会」が実現する【こころの生態系マネージメント】
(8)単一価値の「イデオロギー」の時代から、様々な価値観を受容する「コスモロジー」の時代に向かっていく【異なった価値観をも許容して、その共存を認めることではなく、異なった価値観が共生することに、最大の価値観を認める】
(9)排他的な「一神教」の時代から、様々な宗教が共生する「新たな多神教」の時代が始まる【宗教の根本部分は共通の真理を語っている】
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(長岡天神・霧島ツツジ)
(10)「機械論的世界観」に基づく科学ではなく、「生命論的世界観」に基づく科学が主流となっていく【地球そのものが巨大な生命的システムであるとする全包括主義に、要素還元主義から変化】
(11)現代文明の「科学技術」と古い文明の「生命論的な智恵」の融合が起こる【家族が見守る「看取り」の思想と最先端医療システムが融合し「マインド・ケア・ホスピス」に】
(12)東洋文明と西洋文明が互いに学び合い、21世紀の「新たな文明」が生まれてくる【東洋文明とは宗教的土壌と生命論的思想。西洋文明とは科学技術と資本主義の発達】

●この本は近未来の変化を予見しており、その事実が、今おこっていると実感します。生徒の皆さんが、生きている間に21世紀の世の中はすっかり変わっているかもしれません。それは多くの人が、充実した人生を送れる世の中になることを、予見しています。読みやすい本ですからぜひ目を通してください。

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(初夏の香り)

 【目次】
序話  未来を予見する鍵は、「弁証法的思考」にある。
第一話  世界はあたかも螺旋階段を登るように発展する。
第二話  現在の「動き」は、必ず、将来「反転」する。
第三話  「量」が、一定の水準を超えると、「質」が、劇的に変化する。
第四話  対立し、競っているもの同士は、互いに、似てくる。
第五話  「矛盾」とは、世界発展の原動力である。
第六話   弁証法的思考で予見する未来

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(早朝に咲いた牡丹)

【著者】
1951年生まれ。東京大学工学部卒業。米国のシンクタンクや国立研究所の客員研究員を務める。現在 多摩大学大学院教授。異業種企業702社とともの20のコンソーシアムを設立・運営。ダボス会議での国際アドバイザーメンバーに選出される。
著書に仕事と人生を語る:『未来を拓く君たちへ』『知的プロフェッショナル進化論』『仕事の思想』 思想と哲学を語る:『生命論パラダイムの時代』『ガイアの思想』『こころの生態系』 企業と市場を語る:『複雑系の経営』『なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか』『企画力』『営業力』など多数。

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(紅白の花は同じ木から)

西洋の叡智によって高度に発達した科学技術や資本主義。
東洋の土壌に深く根を下ろした生命論的な思想と智恵。
その二つが結びついたとき、そこに、「新たな文明」が生まれてくるでしょう。

2012年04月23日

これからの世の中を考える・その四冊目『デフレの正体』

今週末から連休にはいります。
5月3日(木)第六回樟蔭中学校・高等学校 吹奏学部 定期演奏会
 場所:東大阪市立市民会館 開場 午後1時  開演 午後1時30分
●5月5日(土・祝)第二回樟蔭中学校・高等学校 身体表現コ-ス開設記念発表会
 場所:東大阪市立市民会館 開場 午後1時 開演 午後1時30分
 出演:バトントワリング部 新体操部 ダンス部
 賛助出演・出品:吹奏楽部 美術・工芸・書道部
●日頃の練習の成果を発表します。どうぞお越しください。

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(民家の桜)

これからの世の中を考えるは、日本国内のデフレの原因とその処方箋です。今回紹介したのは、説得力がある内容の上に、その処方箋に「女性の就労と経営参加を当たり前に」があげられているからです。生徒の皆さん、これからの働きは一生の就労と経営に参画するようになるのですよ。興味を持って読んでください。

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(八幡市・神応寺の五輪の塔)

【著書】『デフレの正体』 (藻谷浩介(もたに・こうすけ)著 角川oneテ-マ21 760円 ) 

【概要】
1.世界同時不況の中にあって、日本人の金融資産は減らない。日本人は世界中から莫大な金利配当を稼いでいる。日本は国際経済競争の勝者であると言っています。
(貿易黒字+所得黒字)-(海外旅行赤字+海外援助金)=経常収支黒字《07年は25兆円の黒字、世界同時不況の08年は16兆円の黒字だそうです》

2.なのになぜ日本はデフレなのか?  答えは、内需が不振だから。

3.なぜ内需が不振なのか? 答えは、「現役世代の減少」と「高齢者の激増」。

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(神応寺の庭)

4.なぜ「現役世代の減少」がデフレを起こすのか? 答えは、
  1)2000年に一度の「現役世代の減少」が起こっているから。
  2)お金を使う「消費年齢人口」の「現役世代の減少」が起こっているから

5.ではなぜ「高齢者の激増」がデフレを起こすのか? 答えは、
  1)「高齢者」は所得はあっても消費をしないから。
  2)その「高齢者」が激増しているから。

6.ではどうすればよいのか
  その1:高齢富裕層から若者への所得移転をする。具体的には?
    (1)団塊の世代の退職で浮く人件費を若者の給与に回そう。

(日本人の1,400兆円の金融資産のうち、1,000兆円は金持ちでない中の上クラスの人が分散して持っている。)
    (2)高齢者市場の拡大(任天堂・ユニクロ・東京ディズに-など高齢者でも買い求める商品の開発)
    (3)生前贈与促進で若い世代への所得移転の実現

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(境内の椿)

  その2:女性の就労と経営参加を当たり前に。具体的には?
       (1)現役世代の専業主婦の4割が働くだけで団塊の世代の退職は補える。
     (2)若い女性の就労率が高い県ほど出生率も高い。
  その3:労働者でなく外国人観光客・短期定住者受け入れを。具体的には?
     (1)高付加価値率で経済に貢献する観光収入。
     (2)公的支出の費用対効果が高い外国人観光客誘致。


  *著者は3,200市町村の99.9%を、海外59カ国を訪問した経験からの論説は説得力を持ちます。 

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(岩清水八幡宮・京都の鬼門を守る神社)

【内容】
第1講 思い込みの殻にヒビを入れよう
第2講 国際経済競争の勝者・日本
    中国が栄えれば栄えるほど儲かる日本。フランス・イタリア・スイスに勝てるかなど
第3講 国際競争とは無関係に進む内需の不振
    「戦後最長の好景気」の下で減り始めた国内新車販売台数など

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(境内のクスノキ・ひこばえが生えている)

第4講 首都圏のジリ貧に気づかない「地域間格差」論の無意味
    「地方の衰退」=「首都圏の成長」とはなっていない日本の現実
第5講 地方も大都市も等しく襲う「現役世代の減少」と「高齢者の激増」
    人口が流入する首都圏でも進む「現役世代の減少」
第6講 「人口の波」が語る日本の過去半世紀、今後半世紀
    「生産年齢人口の波」が決める就職者数の増減

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(八幡宮・本殿)
第7講 「人口減少は生産性上昇で補える」という思い込みが対処を遅らせる
    「生産性向上」努力がGDPのさらなる縮小を招く。内需がなければ国内投資は腐るなど
第8講 声高に叫ばれるピントのずれた処方箋たち
    「内需拡大」を「経済成長」と言い間違えて要求するアメリカのピンボケ。「外国人労働者受け入れは」事態を解決しないなど
第9講 ではどうすればいいのか① 高齢富裕層からの若者への所得移転を
    略。
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(本殿内)
第10講 ではどうすればいいのか② 女性の就労と経営参加を当たり前に
    略。
第11講 ではどうすればいいのか③ 労働者でなく外国人観光客・短期定住客の受け入れを
     略。
補講 高齢者激増に対処するための「船中八策」
    略。 
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(左甚五郎作の彫り物)

【著者】  1964年山口生まれ。東京大学法学部卒。現(株)日本政策投資銀行参事。政府関係の公職多数。著書『実測!ニッポンの地域力』など

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(西山・大原野の桜)

生産年齢人口減少は、「日本の雇用や内需を維持しつつ同時に生産性も高めていける」という、日本の歴史始まって以来の大きなチャンスなのです。

 

2012年04月17日

これからの世の中を考える・その三冊目『日本人が知らない世界と日本の見方』

4月中旬でも爛漫の桜が見れるとあって、この日曜日は同好の有志に誘われ、京都の南区にある東福寺、伏見稲荷、御香宮、寺田屋などを散策しました。わが万歩計22,905歩は、計測最高記録です。散策の写真紹介は次回にして、今回は桜を含みながらもアラカルト(なんでも)です。

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(樟蔭生と地元店「フランクス」がコラボした《桜のレアチ-ズケ-キ》)

「これからの世の中を考える」三冊目は、中西輝政教授が京都大学での授業「現代国際政治」の講義録です。中西教授はケンブリッジ大学でフランク・ヒンズリー(第二次大戦中に諜報関係に従事)から情報分析について学び、国際政治の構造を歴史的・理論的、文明的に分析し、現実に起こる事件の背景や未来の予測などに洞察力を持った国際政治学者です。

生徒の皆さんにも、国際政治の見方や背景を知ってニュ-スを考えるなど、新しい視点を与えてくれると思います。また大学の授業内容を知ることも参考になると思い紹介します。

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(京都中央区・六角堂本堂)
【著書】『日本人が知らない世界と日本の見方』〈中西輝政 PTP出版 1,575円〉
【内容】
はじめの項目で、メディアの「癖」について触れています。朝日新聞は国際ニュ-スについては信頼できるけれども、こと中国に関してはちょっと信頼できない。産経、読売は真ん中から右側の保守。朝日、毎日は真ん中から完全に左側。そんな隔たりがある中で、国際面のニュ-スを正確に読み取ることの難しさをあげています。

またインタ-ネットはスピ-ド性があり、小さなニュ-スが集められる分、その重要性が見えにくくなるが、新聞では一番重大なニュ-スは一面トップで取り上げていると、使い分けを示唆しいます。テレビのニュ-スはほとんど信頼性がないと切り捨てている。
そして、今の国際政治はあなた方の生活や人生設計にも関わってくるので、情報に関心を持って、取り入れるべきであると言っています。
【情報の蓄積がある程度できてくると、出来事がつながり面白くなってきます。】

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(六角堂・いけばな発祥の地)

第一講 戦争の仕組み
世界史初の国家総力戦だとする第一次世界大戦の説明の中で、ドイツへの戦後賠償がヒットラ-を生んだとする。第一次世界大戦でドイツは敗れ、その賠償金は天文学的な金額が課せられた(実質3,000億マルク)。敗戦のドイツがそんな大金を払えるはずがなく、国民は「リベンジ戦」を考えるようになった。その背景があり、選挙の民主的な手続きの中でも、ヒットラ-のような独裁者が生まれてきた。その反省から、第二次大戦の敗戦国日本には、それほど多くの賠償金はかけられなかった。それが日本の復興が可能になった一つの要因と言っている。

この二つの大戦は、「時代が進めば世の中は進歩していく」とする現代文明の進歩主義が揺らいだ出来事でもあった。科学が進歩すればするほど、戦争で莫大な犠牲者を出した。民主主義も信頼に値しない。民主化はメディアによって国民を戦争に駆り立てることになり、お互いの憎しみが残ることなど、近代科学技術・民主主義、国民主権など、欧米文明の基本とする考え方が揺らぐことになった。

第二講 地上のどこにもない場所
日本人の現実主義とは、目の前の現実を容認する現状容認主義が多く、欧米の現実主義とは、神の存在と無縁で自分はあえてそれを選ぶとする確信的態度であり、国際的政治への対応に違いが見られる。たとえば中国四川省で大地震が発生したとき、中国政府から日本政府に、「自衛隊機を使ってテントを運んで欲しい」との要請があった。日本政府は善意に対して善意にで応じるのが国際外交の基本と考え要請に応じた。

その後、中国の政府と軍部から猛然と反対論が起こり、あっという間にこの要請は立ち消えになった。日本政府は、目の前の現状に目を奪われて、国際関係を動かす根本な発想(外国に対する警戒心や権力政治的思考を重視する姿勢)がかけていたことを示す例としてあげる。

【中国政府は日本の自衛隊機を海外に出すことの悪影響を考えたのではないか】

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(六角堂・池の坊)

第三講 幻滅の二十世紀
第一次世界大戦が「西欧文明」や「限りない未来発展」に幻滅を与えた。冷戦の終結は共産主義、社会主義の崩壊で終わった。資本主義や民主主義と違う、もう一つの価値観の主義主張によっても人間は救われなかったとの絶望が、「二十世紀最後の幻滅」である。

明治維新や明治時代の日本は、西からのイギリス・フランス・オランダ、北からのロシア、東からのアメリカと三大勢力によって脅かされていた。中国はすでに三大勢力の植民地化のマ-ケットになっていた。この日本の地政学的環境が大きな脅威となり、日本を侵略しょうとする勢力すべての国と戦争をすることになった。幕末の「尊皇攘夷(そんのうじょうい)」の考え方の延長が、日清・日露・日米戦争・第二次世界大戦と続いていく。
【歴史を連続的に捉えていくとこの結論になります。幕末の日本人は思量深く考え、臥薪嘗胆(がしんしょうたん)し、無謀な行動を取らなかったことが連続的に捉えていくとわかってきます。】

第四講 アングロサクソンとは何か
【読んでください。】

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(川沿いの散歩道)

第五講 「一超多強」の世界
近代を「米英覇権の時代」と位置づけ、世界が安定するのは「大国」の秩序の本質的支えが必要であるとする。したがって、「世界の平和」と「大国による世界管理」は矛盾するものではない。

その上で、「バクス・ブリタリカ《イギリス支配》の平和」を崩したのは露仏同盟だとする。世界一の陸軍国・ロシアと世界一の海軍国・フランスが、軍事同盟を結んで「バクス・ブリタニカ」に挑戦した。その間にあるドイツは、脅威を感じて軍備拡張をはじめ、急速に力を膨張させてきた。ドイツの勢力拡大が、はじめの露仏同盟の思惑と違って、イギリスと合わせてドイツ包囲網をつくることになったことが、ドイツの悲劇であり、第一次世界大戦が起こった要因であるとの論を展開する。

現代世界でも、二つの大国が組めば「バクス・アメリカ-ナ」を弱めることは可能であるとし、もしロシアと中国が軍事同盟を結べば、アジアからアメリカを追い出せるかも知れない。もしロシアとヨ-ロッパが手を組めば、アメリカを大西洋の向こうに追い返すことができるかも知れないと、一超大国に対する多強の勢力均衡外交の優位性を説いている。

第六講 日本文明が生き残るために
冷戦後の世界の大きな流れを、一つは、アメリカの国際政治学者フランシス・フクヤマが唱えた、「グロ-バル化による歴史の終わり(市場経済と民主主義が世界にひろがり、アメリカに挑戦する国は現れないとする世界新秩序)」とする見方を紹介しする。
今ひとつは、サミュエル・ハンチントンの唱えた「文明の衝突(諸文明の対立・摩擦衝突で彩られ、それが世界を動かす)」をあげて、今後の世界を予測する。

冷戦後に起きたボスニア紛争やコソボ紛争、「9・11」同時多発テロ、EUの統合に対するトルコ(イスラム文明)の非加盟などから、世界は文明の衝突の方向に向かっているとする。文明圏がまとまることによる、さまざまな摩擦を調整する存在として、国が重要な存在として再浮上してくるという。金融恐慌やエネルギ-問題などに介入や調整をする存在としては国家しかなく、今後は「官から民」ではなく「民から官」の時代が始まると、現在の日本の方向と反対の予測をする。
【中国の社会主義市場経済の優位性は、そのことを証明しつつある】

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(川沿いの散歩道)

【著者】
1947年大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。英国ケンブリッジ大学歴史学部大学院修了。京都大学大学院教授。スタンフォ-ド大学客員研究員。国際政治学者。『大英帝国衰亡史』で毎日出版文化賞・山本七平賞受賞。『本質を見抜く「考え方」』など多数。

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(京都八幡市・背割りの堤の桜)

この200年、アメリカとイギリスは世界の海軍力・世界の金融・世界の通信(情報)を一貫して支配してきた。  

2012年04月11日

中学校入学式式辞

今日の高校始業式に、34年前に本校留学生として1年間学んでいたご婦人が、本校に来られてスピ-チをしてくれました。「日本人とアメリカ人の考え方と文化の違い」を分かりやすく説明をしていただき、生徒達も参考になりました(英語センタ-の山岡先生の同時通訳で)。

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(長岡京・勝竜寺公園)

訪問の理由は、ホ-ムステイ先の母親が、とても自分の子供のように親切にしてくれたのが印象に残っていたそうです。その後娘さんとつき合いがあり、その母親が高齢になられているので、お見舞いの意味も込めて34年ぶりに来日されました。当時本校で親しかった友人も駆けつけてくれて、友情を温めていました。

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(桜咲くのどかな外堀)

中学校の入学式は、おじいさん・おばあさんや子供さんと参列された保護者もたくさんいました。家族的な雰囲気の中で、本校生の在校生も参列しており、新入生が入場するまでの間も、私語をすることなく待っている姿に、保護者の方々も安心をされたのではないでしょうか。

式辞内容は新入生には少し難しい話かと思いましたが、2・3年生もいるので、中学3年間で私の期待することを述べました。その内容のみを載せます。

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(公園内)

【内容】
さて入学生の皆さん、皆さんが本校の前半3年間でどんな成長をして欲しいかを述べます。

守・破・離ということばがあります。守る・破る・離れることです。日本的芸道や茶道の学び方で使われることばです。

まず守は基礎基本を身につけることです。ここは先生との関係が重要です。教える教えられる関係を自らに認めることです。基礎的知識や基本的技能を身につけるには、先生と生徒の関係を、自らに認めないと身につきません。
そしてこの時期は、毎日コツコツ努力すること。その継続が大事です

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(明智光秀三女玉 お輿入れの城)

次は破で、才能や能力を発見することです。皆さんはお父さんやお母さんから受け継いだ才能や能力があります。基礎的知識や基本的技能を身につけていくなかで、自分の才能や能力が分かってきます。好きこそものの上手なれです。ここを伸ばしていきます。
この時期は、集中する時間を伸ばしていくことが大事です。

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(細川ガラシャ夫人像)

次は離で、自分とはなにかを考えてみることです。なかなか答えは出ないでしょうが、考え

るヒントは
一つは、お父さんお母さんからうけついだのものはなんでしょうか 身体、ことば、思いなどでしょうか
二つは、1年生の時の私と2年生の時の私とは同じでしょうか
    昨日の私と今日の私は同じでしょうか
三つは.未来の私はどう生きているのでしょうか

皆さんが、守ること。破ること。離れることと、順調に成長することを期待しています。

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(外堀・蓮池)

【同感】
元留学生のスピ-チに、「アメリカ人は個人を中心に、日本人は集団を中心に考える」とする指摘がありました

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「日本人は相手との距離感で『場』を捉えるので、複数の距離感が違うグループと『場』が重なったときには、すぐには答えが出せないのです。アメリカ人は自己の確立が中心ですから、答えはどの「場」でも同じであることを大事にします。」と過去の校長ブログで書いたことがあり、アメリカ人からも同様の指摘があったので、改めて意を強くしました。

2012年04月09日

高等学校入学式式辞

桜花満開の佳き日に、高等学校の入学式が行われました。
健康栄養コ-スと児童教育コ-スの開設が2年目になり、目的意識を持って入ってくる生徒が多くなってきましたので、年々しっかり顔立ちの娘さんが増えてきています。新3年生も参列して厳粛な中にも、歓迎する雰囲気が漂っていました。
以下に、私の生徒に期待する内容を載せます。

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(学園正門)
【内容】
さて入学生の皆さん、皆さんが本校で成長して欲しいことについて、二つ述べます。

●一つ目は、論理と合理的精神を身につけて欲しいと思っています。
論理とは、仮説をあげ、それを実験・検証し、結論を出す方法です。これを演繹法といいます。また、個々の事例から、関係性を結びつけて、結論を導き出す出す方法もとられます。これを帰納法といいます。

論理とは何回やっても同じ結果になる再現性か、だれでもが納得する結論になることの追求です。いわば「なぜ」の追求です。

合理的精神とは、身近なところでは、どうやって早く着くかとか、どうやって安く買うかとか、どうやたら点数をとれるかとか、どうやたら試合に勝てるかなどの、効率性や理屈の追求です。この精神は最短や直線や効率を求めます。いわば右肩上がりの進歩主義です。

皆さんは、まず論理的考え方と合理的精神を身につけて欲しいと思います。
その上で、世の中はそれだけでは回っていないことも知って欲しいと思います。
世の中は1か0かではなく、0.3とか0.8とかの少数です。ほとんどが白か黒かでなく灰色の世界です。また、論理の最初の仮説は、論理ではありません。その人の主観です。

ですから、世の中の常識を加えて、判断することを忘れないようにして欲しいと思います。
常識とはこころねとか情緒です。自然に対する繊細な感受性とか、弱いものへのいたわりとか、育った土地へのなつかしさなどです。

常識とは形でもあります。人への挨拶や、マナ-や、身振る舞いの形です。

論理的思考と合理的精神と世の中の常識を身につけることが、本校で学ぶことです。 
一言でいえば「教養」ですね。 

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(式が終わり、保護者説明会までの間)

●二つ目は先生と生徒の関係です。
まず最初は、教える教えられるの関係を自らに認めることです。基礎的知識や基本的技能を身につけるには、先生と生徒の関係を自らに認めないと身につきません。

基礎的知識や基本的技能を身につけ出すと、自らの才能や能力がだんだん分かってきます。ここから個性を意識することです。好きこそものの上手なれの世界です。

そして、先生から徐々に自立していきましょう。
先生のタイプは、教科指導や技術指導がうまい先生、人間的成長をさせてくれる先生、コ-ディネ-トがうまい先生、自分との相性も含めると、いろんなタイプの先生がいます。全部満足させてくれる先生はなかなかいません。先生方も努力をしていますが。
先生から徐々に自立していくことです。そして、自分の才能や能力を発揮したり、人間的成長を図るために、先生を選んでいくことです。先生と「人間的交流」をしていくことです。先生も望むところです。

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(樟古館・登録有形文化財 )

●教養を身につけること。先生と人間的交流を図れるようになること。この二つを入学に当たって期待します。  がんばってください。


●森理事長が挨拶で、本校の創立九十五年になる歴史と、『高い知性と豊かな情操持つ女性」を育成する建学の精神と、こころねの優しい、マナ-をわきまえた生徒像に触れました。

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(新入生のイメ-ジ)

理事長の挨拶と私の挨拶で合わせて一本です。

2012年04月01日

これからの世の中を考える・その二冊目『文明の衝突と21世紀の日本』

著者・ハンチントンは、この本を1993年に出しています。1991年にソ連大統領ゴルバチョフが辞任し、各連邦構成共和国が独立したことに伴い、ソ連は解体されました。その2年後にハンチントンは、その後の世界が多文明化してくことを予測しています。冷戦後の世界を、「グローバルな国際社会の一体化が進む」と多くの人が疑いなく信じていた時代にです。その後の世界は、ハンチントンの予測通りに、文明の衝突の兆しが見えてきました。なんたる慧眼(けいがん)でしょうか。

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(京都西山・春の兆し)

【内容】
「冷戦後の世界」「パワー構造」「21世紀の日本の選択」について書かれています。その骨子を紹介します。
●「冷戦後の世界」
冷戦時代は、自由民主主義の国家、共産主義国家、独裁主義の第三世界の国々と、イデオロギーにもとづいて分かれていた。冷戦後はイデオロギーや経済や政治から、文化の違いや文明の違いによって分かれるとする。ではなぜ文化・文明なのか、多くの人が期待した「グローバルな国際社会の一体化」ではないのか、著者は、冷戦後の人々は、われわれはいったい誰かという自らのアイデンティティを求め始めている。そして今までやってきた伝統的なやり方で、その答えを出している。人々は、祖先、宗教、言語、歴史、価値観、習慣、制度によって自分を定義する。そのうえで、文化的なグループと一体化していく。すなわち、部族、民族、宗教にもとづく共同社会や国家、そして広いレベルでの文明である。共通の文化を持つ国家は、互いにより理解し合い信頼しあう傾向にある。今後の世界政治は、文化と文明のラインに沿って再構成されつつある。

【中東で、2010年暮れのチュニジア大統領退陣から始まり、エジプトのムバーラク、リビアのカダフィと長期独裁政権に終止符が打たれた。その後の動きは、まさに祖先・言語・習慣などの文化、部族・民族・宗教などの文明を同じくする第三世界の国々が揺れ動いている。】

世界の主要文明を、西欧文明、東方正教会文明、中華文明、日本文明、イスラム文明、ヒンドゥー文明、ラテンアメリカ文明と、七つに分類した。その中心となる国をアメリカ、ヨーロッパ、中国、日本、ロシア、インドとした。そして2020年には、世界で大きい経済力を持つ国は、5つの異なる文明になる。この新しい世界では、地域の政治は民族性による政治であり、世界政治は文明にもとずく政治となる。異なる文明から発した国家間の関係は、よそよそしく冷たいものとなり、はげしく対立することも多いであろう。
 
●「パワー構造」
冷戦時代の政治構造はパワーによって二極化し、二つの超大国の影響力は他のすべての国家をはるかにしのいでいた。冷戦後はグローバルな超大国は一つしかなく、他のいくつかの主要な地域大国が存在する一極・多極世界になっている。一極はアメリカ、多極は地域の大国で、ヨーロッパでは独仏連合、ユーラシアではロシア、東アジアでは中国、潜在的には日本、南アジアではインドなどであり、ナンバー・ツーの地域大国は独仏連合に対するイギリス、ロシアに対するウクライナ、中国に対する日本・ベトナム、インドに対するパキスタンなどを挙げられる。そして将来はアメリカの孤立化を経て、多極システムに移行するものと思われる。

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●「21世紀の日本の選択」日本の特徴は 
1.文化・文明の観点からすると孤立した国家。主要な文明には複数の国が含まれるが、日本文明は一国である。
2.最初に近代化に成功した非西洋の国家でありながら、西洋化しなかった。個人主義と集団主義、平等主義と階級制、自由と権威、契約と血族関係、罪と恥、権利と義務、競争と協調、異質性と同質性などの差異は、小さくなりつつあるが実際には存在する。
3.日本の近代化は革命的な大変動を経験せずに成し遂げられた。社会を引き裂くような苦しみと、流血を伴う革命がなかったことで、日本は伝統的な統一を維持しながら、高度に近代的な社会を築いた。
4.他の国と文化的なつながりがないことから、日本にとって難題が生じ、また機会がもたらされてる。日本は家族を持たない文明である。日本は他の社会に家族的な義理を持っていないし、他の社会も日本に対して家族的な義務を負っていない。それゆえ危機の時に、他の国が支援してくれることを当てにできないが、また他の国を支援する責任もない。
5.今後数年間の主要な分裂線は、支配する文明としての西洋と、挑戦する文明としてのイスラム及び中国との間に引かれることになる。そこでの重要な位置にいるのが、揺れる国家としての日本、ロシア、インドである。

中国と日本とアメリカとの相互関係で、日本は今まで一貫して勢力ある大国と同盟を結んできた。今後の日本の選択は、最初は選択そのものを避けるだろう。そしてアメリカが超大国としての支配的地位を失いそうだと見れば、中国と手を結ぶ可能性が高い。この3国の相互関係こそ、東アジアの政治の核心である。中国と日本が和解するには、中国の寛容が、日本の歩み寄りが、さらにアメリカによる後押しが必要だ。東アジアの将来の平和と幸福は、中国と日本が共に歩む道を見つけることにかかっている。

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(桜開花)

【著書】『文明の衝突と21世紀の日本』〈サミュエル・ハンチントン 集英社新書 660円〉

【目次】
◎21世紀における日本の選択
◎孤独な超大国-パワーの新たな展開
◎文明の衝突-多極・多文明的な世界


【著者】
1927年ニューヨーク生まれ。ハ-バ-ド大学政治学教授。1977~78年米国国家安全保障会議、安全保障政策担当コーディネーター。戦略論の専門家。

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多様な価値観の共生とは、異なった価値観をも許容して、その共存を認めることでなく、異なった価値観が共生することに、最大の価値観を認めることである。

2012年03月25日

これからの世の中を考える・その一冊目『国家の品格』

お茶の水女子大理学部教授(数学者)の著者は『国家の品格』を、2005年の11月に出しています。

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(京都伏見・城南宮神苑)

それまでの5年間に起きた日本内外での特出する動きを挙げてみます。
2000:平壌で朝鮮半島分断後初の南北首脳会談が開かれる。
2001:小泉内閣発足。小泉ブームが巻き起こる。
        :アメリカ同時多発テロ事件発生。
        :初の日朝首脳会談。拉致被害者5名が日本へ帰国。
        :小柴昌俊、田中耕一氏がノーベル賞を受賞。日本人による3年連続受賞。
    :学習指導要領改正、完全週五日制など「ゆとり教育化」が進む。
2003:イラク戦争開戦。サッダーム・フセイン政権崩壊。
2005:日本の人口が戦後初めて減少。

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(境内の梅)

冷戦崩壊後の世界を各国が模索している時代で、日本は「グローバルな国際社会の一体化が進む」と判断しました。しかしこの5年間の出来事を見ると、世界を取り巻く情勢はむしろ混沌としてきていることがわかります。当時、この著作は時代に逆行しているとの見方もありましたが、今から見るとそうではありません。                      、

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(拝殿と本殿)

【内容】
●著者の確信として
、「核の拡散・環境破壊・テロの広がり・犯罪の増加・家庭崩壊・教育崩壊などは先進国共通の現象ととらえ、すべての先進国は荒廃している」と述べる。

ではその真因は、西洋的な論理、近代合理精神の過信にあり、人間はそれだけではやっていけないことが明らかになったのが、現在であるとした。そして近代の歴史を振り返り、「共産主義」は、「すべての生産手段をすべての人が共有し、貧富の差のない平等な公平な、幸せな社会できる。」とする論理の過信。「資本主義」は、「個人が私利私欲に従い、利潤を最大化にするように努める。すると、『神の見えざる手』に導かれて全体の調和がとれ、社会全体が豊かになる。」とする論理の過信が、先進国を荒廃していると洞察する。

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(日光椿)

●なぜ「論理」だけでは世界が破綻するのか
(1)人間の論理には限界がある:論理を通しても、それが本質を突いているとはかぎらない。(たとえば:アメリカ人はすべて社会に出たらタイプを打つ。だからタイプはできなけばならない。ならば学校で教え、みんながタイプを打てるようにしよう。《ここまでは正しい論理》→そこで英語の時間にタイプを教えて、アメリカ人はタイプが打てるようになった。しかし、英語の時間に英語を教えなかったので、打つべき英語の方が崩壊した。それによってアメリカ人は英語力が落ち、副大統領まで英語のつづりを間違えるようになった。)

(2)人間にとって最も重要なことの多くは論理では説明できない:数学のように論理だけで構築されている分野でも、論理ですべて決着をつけることができない事実が、数学的に証明された。(クルト・ゲーテルによる不完全性定理)

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(3)出発点は論理ではなく常に仮説から始まる:仮説は論理ではなく、仮説を選ぶのは選ぶ人の情緒による。情緒とは、論理以前のその人の総合力である。

(4)論理は長くなりえない:数学は「AならばB、BならばC」と、絶対に正しい「1」絶対に正しくない「0」という論理が何万回でも続く。しかし、一般の世の中の論理には絶対「1」も絶対「0」も存在しない。多くは「小数〈灰色〉」である。長い論理は小数のかけ算をすることになり、長いほど信憑性は下がっていく。

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(春の山・しだれ梅)

●本当に人は自由で平等なのか
自由を疑う:生まれた瞬間から人間には自由はない。厚い六法全書があり、法律が網の目のように張り巡らされ、法律の他に道徳や倫理がある。どんな組織にも規則があり、そこでの協調性が強いられる。このように世の中は、我々の行動や言語は全面的に規制されている。どうしても必要な自由とは「権力を批判する自由」だけだ。

究極の自由とは、「各人が、自己生存のために何でもする自由」(自然権)だ。しかしこの自然権を認めたら「万人の万人に対する闘争」が始まり、無秩序と野蛮と混沌の世界になる。そこで自然権を万人が放棄して、ある機関に委託する。この機関が国家である(ホップスの社会契約論)。
【自然権の放棄と同時に、個人の保護を国家と契約する考え方が基本です。一方、「国家とは権力の実際の作用であり、人々の信任の継続性である」とする立憲君主制などの歴史的継続性だとする考え方がある(ヒューム、バーク)。】

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自由と平等は両立しない:自由と平等の国アメリカには、ブライベートなゴルフクラブで女性会員を認めないところや有色人種を入れないところが多くある。これは女性や有色人種からみれば不平等となるが、ゴルフクラブから見れば組織する自由、趣向の自由、思想の自由となり、自由と平等が正面衝突をする。言論の自由は、プライバシーを守る自由との衝突。平等な条件で競争をすると弱肉強食となり、貧富の差が大きくなり平等と平等が衝突をする。

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(紅白梅乱舞)

●では世の中はどうすればよいか
「論理」と「合理」は重要であっても、「それだけでは人間はやっていけない」ということを認識する。そこに「論理の出発点を正しく選ぶために必要なもの」を付加しなければならない。それを著者は「情緒と形」(じょうちょとかたち)だとする。

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●「情緒と形」の大事な役割
(1)美しい「情緒と形」は普遍的価値をもつ:なぜイギリスは今日でも敬意を持たれるのか、それはイギリスの生んできた普遍的価値に対する敬意がある(議会制民主主義・文学・力学・遺伝学・経済学・コンピューター・レーダー・ビートルズ・ミニスカート等の近代的価値の発見)。21世紀はその国の持っている伝統・文化・情緒・形などを、互いに尊敬しあっていくローカリズムの時代に転換する。

(2)「情緒と形」は文化と学問を作りあげる:日本人のものの哀れや自然への感受性と、道徳の中核をなす武士道精神は、特に文学・数学に独創性を発揮している。

(3)「情緒と形」は真の国際人を育てる:江戸後期・明治初期の日本人留学生の多くは、賞賛を受けて帰って来た。彼らは、日本の古典・漢文・武士道精神を身につけていたことで、英語も、エチケットも、外国文学も知らなかったが、尊敬された。今も読書と教養を身につけることが必要だ。

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(椿)

(4)「情緒と形」は人間のスケールを大きくする:論理の出発点を選ぶのは、その人の情緒や形にかかっており、その人の総合判断力である。俗世に拘泥(こうでい)しない精神性を評価する。

(5)「情緒と形」は人間中心主義を抑制する:人間は宇宙の一瞬の閃光のごときもの、かくも儚(はかな)いものだからこそ大事にしょう。自然との対立が精神の安定を傷つけている。

(6)「情緒と形」は戦争をなくす手段になる:知識や技術は蓄積するが、情緒は蓄積しない。卑怯を憎む心、惻隠(そくいん)の情、自然との調和が、戦争を起こさない有効な手段になる。

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(室町の庭・つくばい)

●では品格ある国家とは
(1)独立不羈(ふき):祖国に対し誇りと自信をもっている。
(2)高い道徳性:江戸・明治期に滞在した外国人は日本人の道徳性を評価している。
(3)美しい田園:美しい田園風景は、美しい情緒の存在証明。金銭至上主義を排除。
(4)天才の輩出:学問・文化・芸術などで天才が輩出している。

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(桃山の庭)

【著書】『国家の品格』〈藤原正彦著 新潮新書 680円〉

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(男滝)

【目次】
第一章 近代的合理主義精神の限界
第二章  「論理」だけでは世界が破綻する
第三章  自由、平等、民主主義を疑う
第四章 「情緒」と「形」の国、日本
第五章 「武士道精神」の復活を
第六章 なぜ「情緒と形」が大事なのか
第七章 国家の品格

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(城南離宮の庭)

【著者】
1943年旧満州生まれ。東京大学理学部卒。同大学院修士課程終了。コロラド大学助教授。お茶の水大学名誉教授。作家新田次郎、藤原ていの次男。著書はこのブログで何冊か紹介。

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『日本人は貧しい。しかし高貴だ。世界でただ一つ、どうしても生き残って欲しい民族をあげるとしたら、それは日本人だ』
(昭和初期の駐日フランス大使を務めた詩人「ポ-ル・クロ-デ-ル」のことば)

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